第三十二回 地域エネルギービジネスと動き始めた企業

日本再生可能エネルギー総合研究所 北村

 
 いきなり、手前味噌の話からで申し訳ありません。事前にお断りをしておきます。

 先日(6月22日)に横浜で行われた「PVJapan2018」のビジネスセミナーで講演をしてきました。3日間の展示会の会期中、複数の会場で多くのセミナーが行われました。学識経験者、例えば系統連系問題で活躍されている京都大の安田先生、また、経産省など官庁サイドの方々も登壇されていたようです。
 最終日の午後の45分間を担当した私の役割は、セミナーのタイトル『欧州は再生可能エネルギーの主力電源化にどう取り組んでいるか』にあるように、このコラムともつながるものでした。実際の内容は、「欧州」でというところに最終的な落としどころはなく、日本でどう実現させるかというものでした。
 すでにお気づきかもしれませんが、再生エネ主力電源化を日本でも実現させるために、地域新電力、地域エネルギー会社が重要な役割を果たすという論理展開です。

 ここからが、本当の手前味噌です。
 セミナー会場はかなり大きなもので、3人掛けの長いテーブルがずらり横に四列、奥へもずっと重なっていました。開始10分前にはすでに席の半分以上が埋まり、スタート時点では、空きがかなり少なくなりました。後から聞いた話ですが、進行中も次々とお客さんが入って、最後は立ち見の方々もいらっしゃったようです。最終的に200名と言われてもその通りなのでしょう。
 確かに、私は主催している太陽光発電協会さんのシンポジウムで複数回の基調講演などをさせていただいてはいますが、正直言って知名度は低く、動員力は知れているはずです。やはり、時宜に合ったテーマが興味を引いたのだと思います。

 興味を引いた最大のポイントは、「再生エネが主役になると日本の政府が決めた」ことです。セミナーでも話しましたが、今回の第5次エネルギー基本計画の内容は、再生エネの主力電源化という字句が明示されたことは確かですが、原発の扱いなどマスコミの評価では、必ずしも高いものではありませんでした。
 しかし、再生エネ主役と政府が決めたインパクトは、すでに大きく波紋を広げていてきているのです。すでに話題は、次の実施段階へと移ってきています。つまり、国の方針がクリアになった時(政府の本当の意図とは関係なく、文字になるという事実)に、どんなビジネスをすればよいかということを多くの企業が検討を始めたことを意味します。これは地域でも中央でも同じで、国の方針に乗り遅れるなということかもしれません。
 結果として、じゃあ再生エネ先進国で実際に何が行われているのか知ることが必要と思考が流れたのだと想像しています。あれだけのセミナースペースが満杯になるということは多分、そういうことです。

 セミナーでは、制度も重要だが、最終的な再生エネ主力電源の実現は、ビジネスとしての拡大が達成させると話しました。
 実は満杯現象は、今回のセミナーだけではありません。2017年の年末と年始に私が行ったセミナー「地域新電力、自治体新電力の正しい作り方」も、会場は小さいですが満杯になりました。そして、現時点で来月以降の同様な趣旨(主力電源化と地域エネルギー会社、、、のような)のセミナーがバタバタと決まっています。特徴的なのは、社内セミナーが複数以上あるということです。

 動いているなあというのが率直な感想です。特に大手を含む企業の動きが活発です。
 表に出ているもので最も象徴的なのが、NTTファシリティーズさんのプロジェクトです。これまで同社はメガソーラー事業の草分け的な存在としてかなりのボリュームの太陽光発電所を各地に作り、運営してきました。これらはFIT制度を使って利益を上げるビジネスモデルです。ところが、この春発表された事業では、FITを使わず「再生エネ電力」として販売するための太陽光発電所を作るというものでした。

 これが何を意味するかは、コラムをお読みの方々はお分かりだと思います。敵対するつもりはかけらもありませんが、このモデルは彼らだけの専売特許ではありません。それどころか、地域新電力などの地域のエネルギー会社こそが取り組むべきものだと思います。その理由もコラム読者はご理解いただけるはずです。
 私はその支援や実現のお手伝いを強く進めるつもりです。

以上

電力コラムの記事一覧

弊社事業のご紹介

バックオフィス支援

バックオフィス支援業務

新電力事業を新規に立ち上げる方
開始されている方へ

自治体新電力のご提案

自治体新電力のご提案

自治体の皆様へ

バランシンググループ

パワーシェアリングの
バランシンググループ

インバランス発生のリスクやコストを削減!